効果的な自己破産 手続き
Ks発言は、経済への懸念を強める市場の声を代弁していたのだが、マスコミは、あってはならない政治介入と決めつけた。
しかし、政治家は政策を論じ決定するための存在ではないのか。
国民の代表である国会議員が、国民の声を代弁してなぜいけないのか。 金融不安とデフレ経済懸念という今日の経済の惨状に照らして、日銀とKs氏と、一体どちらが正しかったのであろう。
当時、物価は安定しており、インフレの懸念はまったくなかった。 むしろ早めに金融緩和に転じていれば、今日のような事態に到らずに済んだのではないかという声は、市場関係者の政策判断を世論に訴えて、大蔵省に抵抗しなかったのか。
FRBのボルカー議長は、財務省との議論の記録を公開して世論に訴え、財務省のごり押しを退けたと伝えられている。 公定歩合を決定する政策委員会には大蔵省の委員がいたが、日銀総裁も当然加わっていた。
日銀総裁が「あくまで低金利を持続したいなら自分の首をとってからにせよ」と、職を賭して大蔵省に抵抗していたら、それでも大蔵省は低金利持続を迫っていたであろうか。 当時の日銀総裁は、大蔵次官経験者のSd氏である。
次官経験者が何故後輩集団に抗し得ないのか。 Sd氏が大蔵省そのものであるというなら、m副総裁以下の日銀プロパーの方たちはどうしていたのか。
日銀が当時バブル膨張の懸念をそれほど強く持っていたというのが本当なら、日銀は自らの政策判断を世に問うべきであったのだ。 それが国民に対する自らの使命を果たす道であろう。
バブル批判が生じてから、「我々はわかっていたのだが、実は大蔵が」と訴えても、責任逃れ以上のなんの意味もない。 日銀は、国民生活よりも保身と組織防衛を優先させたとの批判に、どう反論し得るだろう。
旧日銀法のどこにも、総裁として日銀プロパーと大蔵省の次官経験者を交代に、とは書かれていなかったにもかかわらず、日銀はやすやすとたすき掛け人事を受け入れてきた。 総裁の任命権を実質的に大蔵省が握っていたにしても、日銀が強く抵抗すれば、それを無視した人事は行ない得なかったのではないだろうか。
大蔵省の介入の例として、しばしば語られるのは、低金利の持続によるバブルの形成である。 90年2月のルーブル合意で、ドル安を是正したい米国の意を受けて各国は低金利の協調政策をとり、日銀も公定歩合を2.5%に引き下げた。
しかし、93年以降ドイツが、米国の反発を無視して利上げを繰り返し低金利から脱却したのに対し、日銀は88年5月まで2.5%を持続し、バブルを大きく膨らませた。 当時、日銀内部には資産インフレへの懸念が強くあったが、内需拡大を迫る米国の意向に逆らいたくない、また消費税導入を控えて景気に水をさしたくない大蔵省に、押し切られたとされている。
しかし、当時、こうした日銀の政策判断が表面化することはまったくなかった。 なぜ、日銀は自己の罰の羹に懲りて膾を吹く、というが、日銀がまさしくそれだった。
バブル発生に懲りたのか、日銀はバブルつぶしに異常な情熱を燃やした。 しかし、国民の負担になるかも知れぬ日銀特融、出資に無抵抗に応じてきた。
政策遂行のための現状分析を使命とする企画庁が、財政政策をとりたくない大蔵省の意図に迎合し、それを裏付けるための分析・判断しか示さなかったのとあまりにも似た構図が、大蔵・日銀の間にもあった。 三者は一体であり、一体にさせていたものは決して法の制約ではない。
予算の認可権が蔵相にあったことが、大蔵への追随を余儀なくしたと言われるが、日銀の従業員数を水増しした予算請求を認可してきた大蔵省をなぜ恐れるのか。 あるいは相互依存のなれ合いであったのか。
いずれにしろ、法的に独立を保証しさえすれば、日銀の政策の失敗は繰り返されずに済むかといえば、きわめて心許ないものがある。 日銀と市場の会話は成立しなくなった日銀にはかつて、蔵相が就任挨拶に来たといわれるIm総裁がいた。
法王と呼ばれるほど強い権力を行使したといわれるIm総裁が、旧日銀法の下で存在し得たのだ。 日銀の政策判断の遂行を妨げた障害が法であったのか、日銀法改正で解決される問題なのか、疑問に思う所以である。
政策を独立に行なうためには、現状分析、情勢判断が独立に行なわれることが前提となる。 情勢判断を他に依存して、政策だけ独立性を堅持しても単なる権限争い以上の意味を持ち得ないからである。
しかし、これまで日銀が大蔵省と異なる景気判断を示したことはほとんどなかった。 低金利の持続によるバブル発生時においても、日銀は懸念を持ちながら異議を唱えなかったし、バブル破裂後においても、早くから資産デフレ、不良債権問題の深刻さを認識しながら警告を発することもなく、自ら専管する金利政策にその判断を反映させることさえしなかった。
極限まで先送りされた大蔵省の処理の遅れに、金融当局として一度として異議を唱えることもなく、独自の処理策を提言することもなかったのである。 さらに、不良債権の処理が開始されてからは、いずれ既に市場からの信頼を失った日銀l「独立」の意味が問われるルは放っておいてもつぶれるから、バブルなのだ。
バブルはそれがいつまでも続くなら、なんの問題も生じない。 株価と地価の上昇は消費と投資を盛んにし、経済を大きく成長させた。
バブル景気である。 バブルの発生に注意しなければならないのは、それがやがて破裂し、経済に痛手を与えるからである。
とすれば、バブルはわざわざつぶすものではなく、破裂の痛手を最小にとどめるようソフトランディングをこそ図るべきものであろう。 現に米国がそうしている。
株価が急速に膨張すると警告を発して空気を抜き、実体経済が追いついて中味を埋めると手を緩める、ことを繰り返してきた。 たとえ実体経済以上に株価が上昇しても、株価上昇が投資家に利益を与え、消費と投資を刺激し、企業利益の拡大がやがて株価を後追いすることを、米国の政策当局は、十分にわかっているからである。
だからこそ、実体経済が追いつけるスピードなら、株価の上昇をむしろ助長する政策をとっているのである。 しかし、日本では「株価は実体経済を映す鏡」という一方向のみが強調され、実体経済が株価を反映下落した。
急速な株価下落に日銀は渋々金利を引き下げたが、あまりに遅すぎ、あまりにわずかであることが当局の無理解を明白に示したため、市場の絶望は深まり、通常なら、金利を引き下げれば上昇するはずの株価が、金利引き下げのたびにいっそう下落するという異常事態を招くに到った。 日銀はついに市場メカニズムをこわして、パニックを引き起こしたのである。
日々の貨幣供給を通して日銀は市場と会話している。 信頼関係があれば、日銀のわずかの動きにさえ阿畔の呼吸で、市場はメッセージを読み取ってスムーズに対応する。
しかし、信頼関係がこわれたために、市場と日銀の会話は成立しなくなった。 そのことが、さらに市場の不安を呼び、経済を悪化させるという悪循環に陥ったのである。
日銀では、金利引き下げを「黒星」、引き上げを「白星」というそうだが、「白星黒星」という表現は、国民経済と国民生活の安定をはかるという政策当局の使命感を伝えるには遠い。 する反面に注意が及ばない。
だからこそ、マスコミも学者も、日銀までもがバブルつぶしを主張し実行したのだ。
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次官経験者が何故後輩集団に抗し得ないのか。 Sd氏が大蔵省そのものであるというなら、m副総裁以下の日銀プロパーの方たちはどうしていたのか。
日銀が当時バブル膨張の懸念をそれほど強く持っていたというのが本当なら、日銀は自らの政策判断を世に問うべきであったのだ。 それが国民に対する自らの使命を果たす道であろう。
バブル批判が生じてから、「我々はわかっていたのだが、実は大蔵が」と訴えても、責任逃れ以上のなんの意味もない。 日銀は、国民生活よりも保身と組織防衛を優先させたとの批判に、どう反論し得るだろう。
旧日銀法のどこにも、総裁として日銀プロパーと大蔵省の次官経験者を交代に、とは書かれていなかったにもかかわらず、日銀はやすやすとたすき掛け人事を受け入れてきた。 総裁の任命権を実質的に大蔵省が握っていたにしても、日銀が強く抵抗すれば、それを無視した人事は行ない得なかったのではないだろうか。
大蔵省の介入の例として、しばしば語られるのは、低金利の持続によるバブルの形成である。 90年2月のルーブル合意で、ドル安を是正したい米国の意を受けて各国は低金利の協調政策をとり、日銀も公定歩合を2.5%に引き下げた。
しかし、93年以降ドイツが、米国の反発を無視して利上げを繰り返し低金利から脱却したのに対し、日銀は88年5月まで2.5%を持続し、バブルを大きく膨らませた。 当時、日銀内部には資産インフレへの懸念が強くあったが、内需拡大を迫る米国の意向に逆らいたくない、また消費税導入を控えて景気に水をさしたくない大蔵省に、押し切られたとされている。
しかし、当時、こうした日銀の政策判断が表面化することはまったくなかった。 なぜ、日銀は自己の罰の羹に懲りて膾を吹く、というが、日銀がまさしくそれだった。
バブル発生に懲りたのか、日銀はバブルつぶしに異常な情熱を燃やした。 しかし、国民の負担になるかも知れぬ日銀特融、出資に無抵抗に応じてきた。
政策遂行のための現状分析を使命とする企画庁が、財政政策をとりたくない大蔵省の意図に迎合し、それを裏付けるための分析・判断しか示さなかったのとあまりにも似た構図が、大蔵・日銀の間にもあった。 三者は一体であり、一体にさせていたものは決して法の制約ではない。
予算の認可権が蔵相にあったことが、大蔵への追随を余儀なくしたと言われるが、日銀の従業員数を水増しした予算請求を認可してきた大蔵省をなぜ恐れるのか。 あるいは相互依存のなれ合いであったのか。
いずれにしろ、法的に独立を保証しさえすれば、日銀の政策の失敗は繰り返されずに済むかといえば、きわめて心許ないものがある。 日銀と市場の会話は成立しなくなった日銀にはかつて、蔵相が就任挨拶に来たといわれるIm総裁がいた。
法王と呼ばれるほど強い権力を行使したといわれるIm総裁が、旧日銀法の下で存在し得たのだ。 日銀の政策判断の遂行を妨げた障害が法であったのか、日銀法改正で解決される問題なのか、疑問に思う所以である。
政策を独立に行なうためには、現状分析、情勢判断が独立に行なわれることが前提となる。 情勢判断を他に依存して、政策だけ独立性を堅持しても単なる権限争い以上の意味を持ち得ないからである。
しかし、これまで日銀が大蔵省と異なる景気判断を示したことはほとんどなかった。 低金利の持続によるバブル発生時においても、日銀は懸念を持ちながら異議を唱えなかったし、バブル破裂後においても、早くから資産デフレ、不良債権問題の深刻さを認識しながら警告を発することもなく、自ら専管する金利政策にその判断を反映させることさえしなかった。
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だからこそ、実体経済が追いつけるスピードなら、株価の上昇をむしろ助長する政策をとっているのである。 しかし、日本では「株価は実体経済を映す鏡」という一方向のみが強調され、実体経済が株価を反映下落した。
急速な株価下落に日銀は渋々金利を引き下げたが、あまりに遅すぎ、あまりにわずかであることが当局の無理解を明白に示したため、市場の絶望は深まり、通常なら、金利を引き下げれば上昇するはずの株価が、金利引き下げのたびにいっそう下落するという異常事態を招くに到った。 日銀はついに市場メカニズムをこわして、パニックを引き起こしたのである。
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